新興感染症・再興感染症とは

新興感染症・再興感染症とは何かについてまとめました。

参考書籍

医学書院 系統看護学講座 専門基礎分野 疾病のなりたちと回復の促進④ 微生物学 第11版第6刷

新興感染症

新興感染症とは、最近20年間で新たに発見された病原体による感染症のこと。

具体的には、

  • SARS(重症急性呼吸器症候群)
  • 鳥インフルエンザ
  • ウエストナイル熱
  • エボラ出血熱
  • クリプトスポリジウム症
  • クリミア・コンゴ出血熱
  • 後天性免疫不全症候群(HIV)
  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
  • 腸管出血性大腸菌感染症
  • ニパウイルス感染症
  • 日本紅斑熱
  • バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌(VRSA)感染症
  • マールブルグ病
  • ラッサ熱

が挙げられる。国立感染症研究所HPより引用。該当ページは2012年に更新されたのが最後で、新型コロナウイルスの記載はないが、これも含まれる。

再興感染症

再興感染症とは、かつてからあった感染症で、予防接種や抗微生物薬などにより一時は感染者数が抑えられていたが、環境や病原体の変化で再び流行し出した感染症のこと。

薬剤耐性をつけていることがあり、治療を困難にする場合がある。

例としては、

  • 結核
  • マラリア
  • デング熱
  • コレラ
  • 狂犬病
  • ペスト
  • 黄熱病
  • 炭疽
  • 百日咳

などが挙げられる。特に結核を起こす結核菌には多剤耐性型が出現しており、治療薬が効かず問題となる。