細菌の変異について。
細菌の変異
細菌は時に“変異”する。変異とは、細菌の性質が変わること。
細菌の変異現象
細菌は下記のような変異を起こす。
- 形態の変異
- コロニーの変異
- 抗原の変異
- 毒力の変異
- 耐性の変異
鞭毛や線毛、莢膜などが消失する。
細菌の形態・構造についてはこちら
リポ多糖が完全につくられず乾燥した感じのコロニーになったり、粘稠性のあるコロニーが通常のコロニーになったりする。
O抗原・H抗原・K抗原(グラム陰性菌がもつ抗原)が変化し、血清型が多様化する。
突然変異やプラスミドの獲得・消失によって毒力が変化する。
突然変異やプラスミドの移行により、化学療法薬や消毒薬、重金属への抵抗性が増す。
細菌が変異を起こす原因
細菌が変異を起こす原因には
- 突然変異
- プラスミドの獲得・消失
- バクテリオファージの感染
などがある。
突然変異が起こると細菌は性質を変える。
突然変異は、何らかの理由でDNAの複製エラーが起こったり、塩基配列が変わったりすることで生じる。
プラスミドを獲得・消失すると、薬剤耐性や毒力が変化する。
バクテリオファージは細菌に感染するウイルス。細菌もヒトと同じように、ウイルスから影響を受ける。
まとめ
細菌は変異によって性質を変える。
変異は
- 突然変異
- プラスミドの獲得・消失
- バクテリオファージの感染
などの原因で起こり、
- 鞭毛や線毛、莢膜などの消失
- コロニーの性状の変化
- 血清型の多様化
- 毒力の変化
- 薬物や重金属などへの抵抗性の増大
などの現象を来す。