歯科衛生士のぼらんです。
今回は「細菌の増殖方法」についてわかりやすく説明します。
細菌の増殖方法は「二分裂」
細菌は二分裂により増殖します。
ここでは、
- 分裂の流れ
- 分裂頻度
- 4つの増殖過程
について説明します。
細菌の分裂の流れ
まず、細菌の分裂の流れについて簡単に説明します。
細菌は
- 核様体が二分裂する
- 菌体に隔壁(くびれ)ができる
- 隔壁から菌が二分裂する
このようにして分裂し、増殖していきます。
細菌の分裂頻度
次に細菌の分裂頻度ですが、多くの細菌は増殖に適した環境下では30分に1回分裂します。
つまり、1個の細菌は20時間以上経過すると10億~100億個に増えるということです。
培地でこのくらいまで増えると肉眼で確認できます。
細菌の増殖過程
次に、細菌の増殖過程について説明します。
細菌には
1.誘導期 | 分裂準備の時期 |
2.対数増殖期 | 分裂をくり返す時期 |
3.静止期 | 栄養不足やpHの変化で分裂をやめる時期 |
4.衰退期 | 死滅していく時期 |
という4つの過程があります。
この過程に合わせて菌数が増えたり止まったり減ったりします。
静止期で栄養やpHなどの環境が整うと、再び増殖を始めます。
分裂後の子細菌は親細菌と遺伝的に同じ
分裂後の子細菌は親細菌と遺伝的にまったく同じです。
細菌を寒天培地で培養すると、1個の親細菌から発生した子細菌が集まってコロニーを形成しますが、上記のことから1個のコロニーに含まれる細菌はすべてクローンだといえます。
まとめ:細菌は二分裂で増殖する
細菌は増殖に適した環境下で、二分裂により増殖します。
その過程には、
- 誘導期
- 対数増殖期
- 静止期
- 衰退期
の4つの時期があり、各ステージで細菌数に変化がみられます。
また、分裂後の子細菌は親細菌と遺伝的にまったく同じです。